槍沢ロッヂ(4:20)~槍沢大曲り(5:40)~水俣乗越(7:50)~槍沢大曲り(8:55)~天狗原分岐(10:05)~槍ヶ岳山荘(12:50)~休憩~山頂アタック開始(15:20)~山頂(15:50)~テント到着(16:35)
※水俣乗越へのルートは道を間違えた結果ですので、もし参考にされる場合はご注意ください。
当初は双六小屋を目指す予定でしたが、1日目に南岳小屋に行けなかった為、2日目は槍ヶ岳山荘を目指すことに、昨晩の作戦会議で決まりました。
昨晩飲んだワインのせいか、夜中に吐き気に見舞われました。トイレに行くか悩んでいるうちにまた眠りに落ちて3時に目覚ましが鳴りました。共用ベッドの為、速攻で目覚ましを止めて静かに準備開始。
まだ消灯時間で、外は相変わらず強い雨風が吹いていました。コースタイムを控える為にいつも写真を撮って、帰ったら写真のプロパティを見て時間を書いているのですが、この時も真っ暗な中で写真を撮ろうとしました。
すると、ちょうどファインダーを覗いたタイミングで明かりが着きました。真っ暗な中で誰も準備している人が私達以外に誰もいなかった為、電気が付いただけで一安心。
出発直後、川をジャンプして渡るような場面が出てきました。川の流れは雨の影響で激しくなっていて、足を滑らせるとやばい感じ。
早くも作戦会議。1,2分立ち尽くしたのち、私が荷物を先に運んで嫁キノコが万全を期して手ぶらで渡る作戦。
まずは私が渡りました。さて、嫁キノコの荷物を…。あれ、なにやら嫁キノコが構えている…まさか…やる気か!?
無事に横断できました。はい。
その後、真っ暗な雨の中で写真は撮る気になれませんでしたが、槍沢ババ平野営場に着きました。テントがバタバタと鳴っていて結果的に小屋泊でよかったなと思いました。何よりも片付けが大変そう。
それからも何度か川を渡ります。
登山靴の性能には感謝するばかりでしたが、流石にこの水流では浸水してしまいました。
ここで分岐点が出てきます。槍ヶ岳山荘へ行くには何処かの分岐を右に曲がると大雑把に覚えていた為、ここの分岐を右に、川沿いを登って行くルートへ進みました。。ですがこれが間違い。写真まで撮ったくせに痛恨のミス…。
雨は相変わらず。この後も何度も靴の中に浸水してきました。単純に登りも急になってきたので心身ともに削られます。
そして、実は少し前からカメラの電源が入らない…。防水カバーしてたけど少し水が入ってしまったのか、乾いたら復活することを祈りスマホで写真を撮りました。
実はルートミスに気付いたのは先ほどの分岐点から1時間後くらい。登ってきた険しい道を戻りたくなかった為、水俣乗越までとりあえず行ってから考えようと話をしていました。
そして水俣乗越に到着。雨風を凌げる場所もありませんでしたが、とりあえず朝食のパンを食べました。西岳に向かうルートはどんなコースなのか分からず、ここから槍ヶ岳へのルートは危険な箇所が多いらしいことが判明しました。かといって2時間登ってきた道を引き返したくない…。ここは風も強かった為、すぐに体も冷えてきて途方にくれましたが、やはり身の危険を感じ勇気ある撤退を選択。
ということで来た道を戻りました。戻りは意外と早く終わり1時間で元のコースに戻ってこれました。あっさり書いてはいるものの結構しんどかった…。
道を間違えている時は誰ともすれ違わなかったのですが、ここまで来ると同じ小屋に泊まっていた人達が歩いていました。ここでまた作戦会議。正直、とても疲弊していた為、槍沢ロッヂに戻ることを考えていました。槍ヶ岳山荘まではここからあと4時間、頑張れるのか?嫁キノコに尋ねると「行けなくはない」との回答。確かに時間的には余裕はあるから、あとは体力との戦い。私の性格的には登るの一択で、嫁キノコも同意してくれました。
そういうことでこれからまた長い登りが始まります。この辺りから幸いにも雨が若干弱まり始めました。
こちらは天狗原分岐。当初の予定ではここを天狗原方面に進み南岳小屋へ向かう予定でしたが、1日目に妥協したこともあり、早く槍ヶ岳に到着するべく槍ヶ岳方面へ進みます。ちなみに水俣乗越の分岐のところで「どこかを右に曲がる」と覚えていたのはここのことでした。
そして、ひたすら無心で登っていると雨が止み、振り返るとわずかに青空が!前日の朝から雨に打たれ続けていたのでこのわずかな青空にとても励まされました!
次第に頂上が近付いてくると、残りの距離の表記が出てきました。残り1300m。ゴールまでの距離が分かると気持ち的に楽になります。しかしながら未だに槍の穂先は一度も見れていない…。
その後も天気がどんどん回復していきます。ありがたや〜
殺生ヒュッテも通り過ぎて先へ進みます。次第に日も出てきました!まさか日の当たる場所を歩けるとは思っていませんでした。(意味深)
そして待望のご尊顔。
ずっと雲に隠れて見えていなかった槍の穂先ですが、雲が流れて一瞬姿を現しました!このときは周りにいた登山者も歓声を上げていました。曇ってただけじゃなくてずっと雨に打たれて辛い登山道を登ってきたわけですから、喜ばない人はいませんね!
更に高度を上げて殺生ヒュッテも小さくなってきました。天気も更に回復してきました。私はこんなに日の当たる場所を歩いて良いのだろうかという気持ちになってきました。…嘘ですが。
今日の目的地の槍ヶ岳山荘までもう少し!視界に見えている建物が槍ヶ岳山荘です。
あと少し…
ついに到着です!ここまで長かった…。周りの人たちも疲れたと言っていましたが、私達は道間違いしたからもっと歩いてるんだぞという、愚かな優越感に浸る。
ひとまずテント泊の受付。なんと、今日一番乗りだったらしく、いい場所を指定してもらいました。下の写真がテントからの眺め。最高すぎるよ…。
ちなみに、このひょっこり見えてる黄色テントが私達のです。これから頂上へ行く予定ですが、その前にお昼休憩。ここで死にかけてたカメラをチェックしたところ、電源が入ったり入らなかったりする状態でした。ここだけは何度か頑張ってほしいと思い、とりあえず持って行くことに。
そして先日買った新品のヘルメットを着用し、アタック開始です!
観覧車で恐怖を感じる私に槍ヶ岳を登頂できるのか…。とりあえず登り始めますが、すぐにやってくる高度感。
嫁キノコは大丈夫そう。私は不機嫌なカメラの挙動に慣れ始め、どう操作すればシャッターが押せるかコツを掴んできました。この無駄な成長たるや。
噂通りの行列でした。ですが、時間もあるし写真も撮りつつゆっくり登りたい私には好都合。焦って登っても危ないしね。
そしてこれが最後の梯子。長く感じたけど意外とすんなり登れました。
そして遂に…
感無量です。ずっと天気悪かったくせに肝心なところで晴れてくれて本当に良かったです。山荘から頂上へのアタックは多少は怖さは感じましたが、意外にも大丈夫でした。二子山と妙義山の経験が生きたかな!
山頂からは多方面の写真を撮りました。だって360度、展望が良いんだもの。
まずはこちらが西鎌尾根方面。明日歩く道です。結構面白そうだけど、出発時は真っ暗なのが少し残念かな。
こちらは穂高連峰ですね。今後制覇したい山たちです。首を洗ってもらうこととする。
これは西岳?すごいカッコいい風貌でした。水俣乗越で西岳方面に進んでいたらあそこにこの山に行き着いていたのかな?
そして影槍。とても立派な影でした。みんな写真撮ってました。
これはなんの山々なのかな?どうやら燕岳はあるっぽい。多分、私達はまだ足を踏み入れてない領域です。
最後に槍ヶ岳山荘を撮りました。小さく自分達のテントも映ってます。
名残惜しい、そう思った山頂は何気に少ない。甲斐駒ヶ岳では思った気がする。大半は早く降りて温泉に浸かりたい気持ちになってますね。
帰り道もやや渋滞してましたが、行きと比べればサクサク進めました。
帰りはあっけなく下山完了です。これにて今日の山行も終了。
夕飯は麻婆茄子を作りました。市販のレトルトのタレから作っています。野菜は予め切って持ってきました。ご飯はいつも通り、1.5合くらいを適当に炊きました。
その後、外で星空撮影しようと思いましたが、やはりカメラの調子が悪く断念…。修理に出さないとダメかな〜。夜の槍を撮れなかったのはショックでした。
この2日間では、分岐点は道をよく確認して進むこと、カメラは精密機械なので雨の日は無理をさせないこと。今更なから当たり前のようなことを身をもって学びました。でもこれはこれできっと良い経験だろう。そう思いたい。
以上で2日目も終了です。3日目は嫁キノコからお送りいたします。よければ引き続きご覧くださいな。
“2018年9月22日
槍ヶ岳(上高地コース)
2/3日目” への3件のフィードバック