2018年9月23日
槍ヶ岳(上高地コース)
3/3日目

槍ヶ岳山荘(4:00)~千丈乗越(4:50)~右俣乗越(6:15)~硫黄乗越(7:00)~縦沢岳(7:45)~双六小屋(8:30)~朝ご飯(9:30)~鏡平山荘(11:20)~ワサビ平小屋(14:45)~休憩(15:30)~新穂高温泉(16:30)

槍ヶ岳の最終日、3日目のお話です。

1日目はコチラ。2日目はコチラ

3部作というブログ開設史上、初の大作にもう少しだけお付き合いいただけると幸いです。ここからは嫁キノコがお送りいたします。

当初の予定より大幅に変更しましたが西鎌尾根から新穂高温泉へ下山することは変更せず。というより時間的にこれしか方法がなかったのも事実です。

本来2日目は双六小屋でテント泊。しかしここは槍ヶ岳山荘、つまりは3日目にすべて詰め込んだわけです。なので起床は夜中の2時半。夜の間、ずーっと風が強くうるさかったせいであまり眠れず。快適に寝れることって幸せなことなのね。

テントを早々に撤収し札を返却したらいざ出発!

いよいよ西鎌尾根に足を踏み入れます。槍沢ロッヂでもらったパンフレットには双六小屋までや3時間程で着くとのこと。まずは50分ほど下って最初のポイント千丈乗越に到着。ここの分岐を双六方面に進みます。

だんだんと空が明るくなって周りの景色も見え始める。朝の幻想的な風景、夜が明ける瞬間。

途中道幅が狭く、所々に鎖が設置されている個所もあります。この日は風が強かったので煽られてバランスを崩さないように慎重に進みます。

ここら辺から登山道に変化が。徐々に緑が増えてきます。同じ北アルプスでも山によって雰囲気が違うのは不思議ですね。

そして見えていなかった西鎌尾根の全貌が。たくさんの山々が連なっている様子がよくわかります。自分が北アルプスのど真ん中にいるような、そんな感覚に浸ってました。

ん~しかしどれが何ていう山かわからない・・・まあつまりはすごい景色ということです(笑)

ふと後ろを振り返り槍の穂先を見てみる。朝日を見ようと山頂に人がいるけれど、槍ヶ岳に毛が生えているように見えて仕方ない。ミニオンの頭みたいに思えるのは私だけ?

気づくと槍ヶ岳がだいぶ遠くに。後ろから見守ってくれている、そんな優しさを感じられる。

先ほどまでの岩稜帯とは打って変わって緑豊かな道へ。天気が良いのもあり写真映えする景色が目の前に広がりテンションが上がります。2日目の午後から天気が回復したとはいえ、ずっとガスってたからね。このくらいのご褒美はいただかないと。

7:00、硫黄乗越に到着。だいぶ気温も上がってきて暑くなってきたので昨日買った槍Tをお披露目。

さてさて皆さんお気づきだろうか。出発から3時間が経過したところだ。ここはどこだろうか。そうです硫黄乗越です。(だから何だというツッコミは控えていただきたい)

ん?双六小屋まで3時間のはずでは…?ここで私たちは衝撃の事実を目の当たりにします。なんと「双六小屋2H」という標識。いやいや、いやいやいや。うそでしょ。

どうやらうそではないようです。目の前には先が見えない程の上り坂。えっこれ登るの?

登った先に見える景色は最高ですが…

何度かアップダウンを繰り返してここが最後の登り。思ってた以上に登りがきついっす。西鎌尾根、疲れます。。

最後のピークを登った先に縦沢岳。2,755mとけっこう高いです。

ここの山頂は申し訳ないがスルー。堪能するほど時間にも気持ちにも余裕がありませんでした。

縦沢岳を過ぎ下る先にまた登りが見える。この時双六小屋の場所をまだまだ先だと勘違いしていて今日中に下山は無理なんじゃないかと思ってました。

ここでサプライズ!あれ?小屋がある?もしかして、もしかしなくても双六小屋だー!なんとも喜ばしい瞬間でした。

8時半ようやく双六小屋に到着。

ここの小屋には外にテーブルとイスが何組か置いてあり休憩場所に最適かと。特に天気が良い日なんかはご飯がより美味しく感じそうな雰囲気良い場所です。着いた時間が遅かったのか人は少なかったです。

そして双六小屋のテント場がこちら。平坦で張りやすそうだしロケーションも良いしここでテント泊できなかったこと、ちょっと悔やまれます。

この日はヘリが来る日だったみたいで何回も往復してました。こうして小屋への運搬を行っているんですね。おかげで山で快適に過ごせているので感謝です。

ヘリが来る関係で予想外の足止めをくらい、かれこれ1時間程、双六小屋にいてしましいました(^^;

体力もだいぶ回復しここから鏡平小屋へ向かうべく笠ヶ岳方面へ歩き出します。

眼下に見えてきたのが鏡平小屋。見えてからが長いのは登山あるあるですよね?(笑)

振り返ると今まで歩いてきた西鎌尾根。遠くに見える槍ヶ岳、今日の朝まであそこにいたんですよねー。(他人事ww)

進む稜線の先にちょこっと見えるのがたぶん笠ヶ岳。(違ってたらすみません)

ここの稜線は平和でした。つかの間の幸せでした。

弓折岳分岐に到着。笠ヶ岳とはここでお別れ。鏡平小屋はここを降りた先にあります。

11:20鏡平小屋に到着。が、しかし新穂高温泉から松本までの最終バスに間に合わないことが判明。ちなみに最終は13:41です。ここから3時間半はかかるのでもう焦らずに降りようってことに。安全第一、これ基本です。

甘く見積もり過ぎたのか、パンフの時間がおかしいのか。。不毛な議論はしません。

鏡平小屋には名物があります。それが池に写る逆さ槍。この日は天気は良いものの風が強かったのでわかりずらいですね。

鏡池を過ぎたらあとはとにかく下る。特にこれと言ったものがなく端折りますが、ワサビ平までものすごーく長く感じました。(実はこの時満身創痍で長いこと以外記憶がないのでご了承願いたい)

 

なんとか辿り着いた小池新道の入り口。あと1時間ちょっとでゴールや。頑張れ自分。

14:45ワサビ平小屋。肩は痛いは足は痛いは疲れたはで二人ともベンチにうなだれるように座り込みました。

なんとか残り1時間の道のりを歩けるようリンゴとラムネで元気を補給。ここではリンゴのほかオレンジやスイカ、トマトとかもあり更にはカレーやそうめんなど食事類も充実してます。

50分ほど休憩し最後の林道を1時間ほど歩きようやく新穂高温泉へ到着。時刻は16時半でした。ちょうどタクシーが1台、乗客を降ろしていたので声をかけそのまま乗せてもらうことに。車で5分ほどのところにある「中崎山荘 奥飛騨の湯」へ。この時のタクシーの運転手の方が(女性)とても優しく、松本まで行きたいと伝えると1時間後にまた迎えに来ると言ってくだっさたのです。本当にありがとうございます。

こうしてすっきりさっぱりしてお家まで帰りましたとさ。

槍ヶ岳登山を終えて、天候も良くなかったこともありいつも以上に疲れましたが、2日目の山頂アタック時の逆転劇は心に残るものがありました。途中で引き返さずに登ってきて良かったと、本当に思いました。一生忘れない登山だと言っても過言ではありません。また天候が変わっていく様を見れたのは貴重な体験でした。

しかし天候が悪いとわかっておきながら進む決断をしたことは決して良いと言えないのも重々理解しております。今回は奇跡的に何事もなく下山できましたが、一歩間違えれば取り返しのつかない事態になっていたかもしれないということを身をもって体感した登山でもありました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。少しでも参考になれば嬉しいです。

2018年9月23日
槍ヶ岳(上高地コース)
3/3日目
” への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。